top of page
蓮華香台

「蓮華香台」は、法要の際に仏前でお香を焚くための香台です。仏像の台座を連想させる形状から「蓮華香台」と名付けました。著名な香台としては正倉院宝物の「香印座」があり、本作品はその「香印座」をオマージュした作品でもあります。

制作のきっかけ


「蓮華香台」の制作は、当工房と深いご縁のあるお寺のご住職さまからの御依頼でした。ご住職様は、正倉院展で「香印座」をご覧になられた際に大変感銘を受け、その感動を作品として形にすることをご希望されました。この想いを受け、当工房が持つ技術を最大限に詰め込みたいと考え、色漆の漆絵で図様を表すこととし、制作プロジェクトがスタートしました。
 

素材と技法


本作品は、各分野の技術を結集し制作しています。彫刻・漆工・金工などの技術を駆使し、細部までこだわり抜いた仕上がりとなっています。
木曽檜で彫刻し、漆下地を施した上で、色漆で仕上げています。蓮弁は奈良時代によくみられる先端の反りが大きい形で制作し、緊張感と力強さを表現しています。また、蓮弁に描いた迦陵頻伽、獅子、花喰鳥(鳳凰・瑞鳥)、宝相華といった図様は色漆で描き、一部に蒔絵技法も使用しながら繊細さと優美さを演出しています。盆の中央に配する梵字(法要の際にお香を入れる所)は大日如来を表しています。

写真をクリックすると大きくなります。

蓮弁は八葉四段。段ごとに紺丹緑青をベースに迦陵頻伽、獅子、花喰鳥(鳳凰・瑞鳥)、宝相華の図様を表しています。

  • Facebookの - ブラックサークル
© 株式会社 東京文化財センター

※当ホームページ内の画像・テキスト等の無断使用を禁じます。

bottom of page